【2019年5月】第一回 オススメなろう小説 ランキング レイティ杯結果発表
なろう小説が、読みたい。
というわけでツイッターで募集しました。
#RTした人の小説を読みに行く
— 小説を書くのが好きな岡春レイティ (@isecon311) May 24, 2019
個人サイトでもどこでも見に行きます。勉強させてください。
気に入った10作には感想も書きます。
ついでに、私の小説も読んでいただけると嬉しいです。
ビジネス書のアウトプットとして異世界ハーレム書いてます。https://t.co/hWIIABgoBn
応募総数66件でして、全部基本的に3話まで、気に入ったものはもっと読みました。
まず、みんなレベル高いですね、ビビって筆を折りたくなりました。
その中からトップ3と、他にもオリジナル賞を付けました。
お時間ある方はぜひ見ていってください。
第3位:ありあけの月 作者:香居
正直、こういう歴史モノって苦手です。特に日本史がもともと苦手だったもので……。
にもかかわらず、こちら『ありあけの月』を選んだ理由は2つです。
⑴文章が美しいかつ読みやすい。読みやすい。なんで?(笑)
知らない単語がバンバン出てくるのにスラスラ読めました。
月並みな感想ですが、日本語って、いいなぁって思わされる文章でした。
でも決して気取っていなく、シンプルな構造の文ばかりなんですよね、これほんと凄い。
これは作者さんの文章力と、後述する二つ目の理由だと思います。
⑵滲み出る作者さんのホスピタリティ
毎回あとがきで用語解説してくれるんですよね、これ以外とやってる人少ない。というかできないんじゃないかと思いました。
というより、少なくとも僕はできないですね(笑)
けっこうジャンルを選びそうな小説を書いていると、僕なら「まぁこの小説を読む人ならわかってくれるだろう」という甘えが出ます。
でも、この作者さんには多分それがないんですね。それがすごい。
苦手なジャンルですが、今後も応援したいと思います。
そして余談ですが、この作者さんは絶対リアルで縁の下の力持ちタイプで、周りの人から重宝されているはずです(笑)
第2位:水鏡の夢~水たまりの向こうは異世界でした~ 作者:榊真冬
王道の異世界もの、だと思って読んだんですが……まず驚きました。
異世界に行くとき、行った直後、心底「こわい」と思わされたからです。
世にありふれた異世界転生&転移もので、ここまでぞっとさせられたのは初めてでした。
始まりは親友との他愛のない会話、話題もほんとしょーもないんですよ(笑)
そこからの「無表情」に、まず本気で背筋が凍りました。これはすごい。
そして、この作者さんここからさらに恐怖描写重ねるんですよ、ほんと変態。
異世界に飛ばされてから、周囲の「静けさ」で違和感と恐怖を表現してるんです。
普通なら通り過ぎてしまいそうなさりげない描写を、「おかしいぞ」と読者に振り返させる、テクニカルな変態ですよ。
そこからのエルゼの登場で一気に読者を安心させる。本当に人の心をもてあそぶのがおすきなのね、あなたって。
緊張と弛緩、こうして書くと簡単そうですが、ここまで見事にやられたのは久々で、痛快でした。
創作物って、やっぱり人の感情を揺らしてこそなんだなぁと思い知らされました。
きっと作者さんはリアルでは名のある変態なんでしょう。末恐ろしいことです。
第1位:B級能力者相談所〜だから電気代を払う前に家賃を払いなさいって言ったでしょ!!〜 作者:あきらさん
初めてです。あらすじで爆笑したのは。
>ブルーハワイの赤スーツを追って行った、相談者の黒川 桃子。
>彼女を追跡する為に、サテライトキングダムの柳町 新右衛門珍探偵が出動!
>果たして追いつく事が出来るのか!?
なにこれ、もう意味わかんないくらい笑いました。勢いで笑うわこんなん。あきらさんはリアルでは間違いなく人気者。
次の話でもブルーハワイが出てきて、もうなんなの。
ていうか友達になりたいのでフォローしてもいいですか。
そして絵もいいですね、作品の雰囲気に合っているし、絵がないところも絵が浮かんでくるので読みやすかったです。
いつかあきらさんには漫画を描いてほしいなぁと思いました。
という結果でした。言い忘れましたが、ポイントやブクマ数は一切見ずに評価してます。僕の好みです。
そして、ここからは特別賞受賞作品です。
このセリフ回しは天才のそれで賞:
アリスは外の世界へ行きたいようです 作者:@シロエ
時々出てくる芝居がかったセリフが非常に、非常によろしいです。
童話モチーフを活かしてますね、こりゃすごい。なかなか真似しづらい、というか僕には絶対書けないです(笑)
農業をすることがあればこの人に連絡したほうがいいで賞:
農協異世界へ行く〜ジャガイモ救国伝〜 作者:メガニッヒ
まずはこれを見てください。
飢饉の世を救うべく召喚されたのは零細農協と過疎地。おじさん、おじいさん集団が異世界を救う!?しかも極左活動家と公安警察も召喚に巻き込まれて異世界で革命の暗闘が勃発!いぶし銀の農業、革命物語『農協異世界へ行く』いかがでしょうかhttps://t.co/tgj94ziK13
— 【物書き中】メガニッヒ皇帝【カクヨム&vtuber】 (@Meganig_Vtuber) May 24, 2019
漢字多すぎぃ!!!wwwwww
なんだこれ、と思って読み始めたらさらになんだこれでした。
いぶし銀の言葉の意味を心で理解できました。これを異世界モノでやるって本当にチャレンジャー。
一話と二話の最初でガッチリ土臭い世界観を作ったうえでのヘルサの登場、コントラストが凄まじくてビビりました。
なにより、今回読んだ中で、一番作者さんに会いたくなった作品でした。
そのままノベルゲームにしたいで賞:
追憶のアステリズム 作者:ルン
なんというか、白い糸と黒い糸を紡いで一本の作品にしてるような印象の作品。
主人公の独白は軽いも若者のノリが基本だけど、時折醸しだされる『不穏さ』が、いい。すごくいい緊張感を生んでる。
作品全体を包むこの不穏な雰囲気がとにかく読ませる。
これが初作品とは、なろうの懐の深さを感じさせる一作。
言葉にできないのに惹きつけられちゃう賞:
モノクロとカラフル 作者:るい
この作品の魅力は直接読まないとわからない。わからないけど、伝わる人にはとても深く刺さる作品なんだろうと思いました。
正直、話はよく分からないのですが、不思議と全部読んでしまいましたし、これからも追っていきたいと思える、ある意味こわい作品でした。
言葉を使う仕事に就いている僕ですが、この作品の魅力は言葉にできませんでした。
以上。ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
全ての作品に目を通しましたが、どれもレベル高くて、同じ作者として嫌になりそうでした(笑)
今後も不定期で実施するので、よかったらお付き合いください。
それと、この結果に納得いかない方がいればなんなりとお申し付けください。
3話目じゃあ自分の作品の魅力は伝わらない、という方もいらっしゃると思います。
そういうことであればその続きもちゃんと読んでまた選考しますので、どうぞよしなに。